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綾が乗り換える為の車を探すために、雅也と綾はいつものように色々な車について調べていました。
その途中で、綾は何かを思い出したかのように雅也に話しかけました。
少し気になるので二人の会話に耳を澄ませてみましょうか。
それで車が走らなくなっちゃって大変だったらしいの。
プジョー208ってトラブルを起こしやすい車なのかしら?
そんなことはないと思うけどなぁ。
メンテナンス次第では良い車と言えると思うよ。
ってことは雅也もプジョー208について詳しいのよね!?
色々教えてよ!
よし、分かった!
俺に分かることなら答えるよ。
今日は、綾が雅也にプジョー208のトラブルについて色々と質問攻めにするようです。
目次
プジョー208に搭載されている直噴エンジンとは?
エンジンは、シリンダーと呼ばれる部品内にあるピストンが往復し、その排気をクランクシャフトで回転運動に変換して動力を得ています。
直噴エンジンとは、普通のエンジンのように空気と燃料をあらかじめ混ぜるのではなく、シリンダー内の圧縮された空気の中に直接燃料を噴射するシステムです。
普通のエンジン(ロシプロエンジン)
- ピストンが下がり空気とガソリンの混合気を取り込む
- ピストンが上がり混合気を圧縮
- 圧縮された混合気はピストンが上がりきった時に点火して燃焼、その力で膨張しピストンが下がる
- ピストンが上がり排気ガスを外に出す
直噴エンジン
- ピストンが下がり空気を取り込む
- ピストンが上がりきる前に霧状のガソリンを噴射、圧縮
- 圧縮された混合気はピストンが上がりきった時に点火して燃焼、その力で膨張しピストンが下がる
- ピストンが上がり排気ガスを外に出す
そうすると、ノッキングと呼ばれる金属音のようなものが発生してしまうんだよ。
それによって、同クラスのエンジンに比べて高出力化することができるんだ。
直噴エンジンの利点を活かし、エンジンのダウンサイジング(サイズを下げること)にも利用されています。
直噴エンジンのメリット
でもそれ以外にもメリットはあるんだよ。
直噴エンジンは、エンジンを直噴化することにより圧縮比を高めることで出力やトルクが増し、同排気量のエンジンよりも出力やトルクが1割以上向上します。
シリンダーの容積とピストンが上まで上がった時にできる燃焼室の容積の合計と、その燃焼室との比です。
圧縮比が高ければそれだけ爆発した時の膨張比が大きく熱効率が良くなり、燃費や出力も向上します。
つまりその分大きなエネルギーが作り出せるから、燃料は少なく済んで燃費が向上するわけだよ。
また、直噴化によるシリンダー内の冷却効果は全域でトルクを向上させる効果がありレスポンスの良さもアップさせます。
直噴エンジンのデメリットは?
それによってコストが高くなることかな。
直噴のインジェクターは高圧燃料を細かく何回も制御しながら噴射しなければなりません。
それにより、制御用の電子系が複雑でパーツ自体もシリンダー内部の圧力に耐えながら噴射を行うため、頑丈に作らなければならずその分コストは高くなります。
エンジンに入る空気の量をセンサーで計測し、コンピューターが必要な燃料を計算して高圧噴射する装置です。
インジェクターの登場により、どのような気温、気圧、湿度でも確実な始動性と安定したパフォーマンスを車にもたらしました。
これも頑丈にしないといけないからコストが高くなるよね。
あとデメリットと言えば、PM(粒状黒鉛)を発生させてエンジンオイルを吸収してスラッジと呼ばれる粘度の高いタールのような物を生成してしまうんだよ。
スラッジは簡単にはエンジンから排出されずにエンジン内部やバルブ、排出管などに少しずづ堆積していき排出経路を狭くさせます。
各自動車メーカーは設計時にスラッジ堆積についても評価しており、ある程度スラッジで詰まっても性能は確保できるようにしてあります。
メリットもデメリットもあって仕方ないよ。
でも環境には優しいんだよ。
直噴エンジンだとエンジンが冷えた状態でも燃料の混合状態への影響は少ないからクリーン化には効果があるんだよ。
年々排ガス規制が厳しくなってきているから有害物質の発生を抑えられるのは有利ね。
やはりエンジン周りでの故障が多い?
直噴エンジンでは燃料を高圧で噴射する必要があるために、普通のポンプよりもパワーのあるポンプが必要です。
高圧ということは負荷が高いということであり、エンジン部品のなかでも故障しやすい部品です。
同様にインジェクターも同じことが言えます。
ただ部品の耐用年数が短いだけということなんじゃないかな。
燃料ポンプとインジェクターの故障はエンジンが始動しないために自走出来なくなります。
そのため整備工場へ運んでもらえるロードサービスに加入しておいたほうがいいでしょう。
これはガソリンが液体から気体になる時間が短いために燃焼にムラが発生し、気体になりきれずにシリンダー内に残ってしまうために起こるものなんだ。
低速でのストップアンドゴーが多い状態だとカーボンの発生が多くなります。
欧州では高速道路の利用も多く平均スピードが高くセッティングされているので、日本に持ってくると低速+ストップアンドゴーが多いためにより多くカーボンが発生します。
例えばWAKO’S RECSという薬剤があるよ。
スラッジ(カーボンとエンジンオイルが結びついたもの)を科学的に分解してエンジン内部から剥がして除去するための薬剤。
エンジンを分解せずに作業ができ、薄いスラッジには効果があります。
一本10,000円弱で手に入るのでこまめに使用することをおすすめします。
やっぱりこまめなメンテナンスって大事なのね。
過去のAT(オートマチックトランスミッション)も弱点のひとつだった!?
当初からトラブルが多く問題のあるATでした。
制御用バルブが動かなくなることでギアが固定され、シフトチェンジができなくなったんだよ。
制御用バルブが動かなくなった場合は、ミッションを分解してバルブの交換が必要になってきます。
ひどい時にはミッションの載せ替えも考えなくてはいけないから、300,000円以上かかることもあるんだ。
家計を預かる者としては困りものね。
とはいえ、やっぱりメンテナンスは必要だよ。
電気系統にも弱点が?
輸入車全体に言えることですが、高温多湿の日本では日本車に比べて輸入車は電気系統に弱いようです。
高温多湿の日本ではセンサーやモーターなどの電気系統のトラブルが起こる可能性が高いです。
特にエアコン関係のトラブルが多いようです。
他の電気系統は大丈夫なの?
パワーウィンドウのモーターが故障して、窓ガラスが下がったまま上がらなくなるトラブルが多いようです。
輸入車の修理費用が高いのはプジョーにも当てはまるよ。
電気系統も走行距離が多くなることでトラブルが発生しやすくなるため、もし中古車を購入する機会があれば気をつけましょう。
しかし、今のプジョーは故障しやすいというわけではない!
フランス車は一般的に日本車に比べて信頼性は低いと言われており、それがネックでフランス車には乗らないという人が多く見受けられます。
日本での故障の少ない車というのは1年間ほとんどメンテナンスをしなくても動き続けてくれる車で、大半の日本車はそれほどのクオリティーを持っています。
だから、その都度耐久性がなくなった部品は積極的に交換してそのクオリティーを保っているんだよ。
軽度のトラブルであれば故障と言わない人も多く、メンテナンスで治るレベルであれば問題がないという考え方が多いです。
この考え方で作られているので、日本車より消耗品の劣化が早い場合もありこれはメンテナンスの範囲だと考えている人が多いのも事実です。
参考:J.D Power 2017 Germany Vehicle Dependability Study J.D Power
この表は、アメリカの調査会社 J.Dパワー社が実際にユーザーから聞き取り調査をして、新車購入後3年~5年までの間に起こったトラブルの少ないメーカーをランキング形式で発表されているものです。
そのため、トラブルの少ないメーカーが上位にランクされています。
けど、プジョーの車の故障率はメーカーが詳細なデータを収集して開発に活用しているため一般には公開されていないんだ。
じゃあこの表は?
このデータからプジョーは決してクオリティーの低いメーカーでないと言えます。
プジョー208の故障の際のトラブルと修理費用は?のまとめ
友達にも教えてあげないと!
- 低燃費でクリーンな直噴エンジンは、同クラスのエンジンよりもハイパワー
- ノッキングすることがなく、ダウンサイジングにも利用されている
- しかしコストが割高で部品も高価なものが多い
- インジェクターと燃料ポンプは部品の中でも負荷が高いので故障しやすい
- インジェクター交換は一本10,000~20,000円位でプラス作業工賃
- 燃料ポンプ交換は大体100,000円位
- カーボンの堆積による不具合を防ぐため、専用の薬剤をガソリンに注入することが大事
- 以前はATに問題があったが、現在は日本のアイシン精機製に変更され問題がなくなった
- エアコン関係のトラブルは部品交換になるため、100,000円以下のものもあれば、200,000円近くかかるものもある
- パワーウインドウのモーターの故障はレギュレーターを交換しないといけないため200,000円前後かかる
- メンテナンスで治るレベルであれば故障と捉えないという考え方が多く、トラブルが比較的少ないメーカーと言われる
- メンテナンスをしっかりとしていれば、大きなトラブルは未然に防ぐことができる
日本車のクオリティーに慣れ過ぎた人はメンテナンスをおろそかにしてしまう傾向にあります。
ですが欧州車は日本車と違い5年もしくは50,000kmあたりからトラブルが増えてきやすい傾向にあります。
そして、それくらいの時期にさしかかってくるとメンテナンスの重要性がより一層増してきます。
なので、プジョー208もほかの欧州車同様に日頃のメンテナンスがとても重要です。
メンテナンスをきちんと行えばとても素晴らしい車の一つになると言えますよ。
「車を乗り替えよう!」
と思った時にまず向かうのはディーラーや販売店へ向かうことが多いですね。
この時みなさんできるだけ「安く買いたい!」と考えますよね。私もそうでした。
ちょうど私の所も妻の綾が「車を買い替えたい!」と言って来た時でもあります。
友人が大事にしていた愛車の引き取り額がタダ同然だったのを聞いたり、私自身買い替えた時に自分で中古車販売店を回っていたのがかなり疲れました。
この友人や私の失敗を教訓にできるだけお得に車を買える方法を事前に調べ、実践した結果、綾も私も満足する買い替えができました。
販売員に言われるままに契約したら絶対に損します。
少し工夫をするだけでお得に買うことができますので、ぜひチャレンジしてみてください。
私が実践した方法についてはこちらで詳しく紹介しておリます。
さらに、綾の車を買い替える時と同じくして行ったのが任意保険の見直しです。
皆さんはディーラーに言われるまま、また保険会社に言われるまま任意保険を設定していないでしょうか?
はっきり言ってそれは損をしていますよ。
本来はどちらか片方だけ入っていたら十分な任意保険を二重に入っていたり、他の保険でカバーできるものに入っていたりと結構無駄なことをしている場合が多くありますよ。
今回、私の友人である美代子のお父さんから任意保険の内容、さらにお得にするやり方について教えてもらうことができました
車の買い替えに合わせて任意保険をいじることは多いので、車の買い替えと一緒任意保険も変更してみてはいかがでしょうか?
どこで損をしているか、さらにお得にする方法についてはこちらで詳しく紹介しております。
一括査定は無料でできますし、さらに自分で持っていく時間と労力がかからないのでその時間で子どもと遊んだり家族サービスをすることも十分できますよ。
実際妻である綾の車も市場競争の原理が働いて下取り価格より22万円高く買い取ってもらえましたし、友人の崇は下取りよりも40万高く買取してもらえたと言ってました。